大学4年次、ある役所を受けて2次試験で不合格になったAさん。
就職浪人1年目の今年、UPAで2次対策をしたが、今年度も不合格だった。
かけた時間と労力が多くなるほど、志望度が強いほど、未練は大きくなるのは、自然なことだ。
不合格後、来年度も再受験したいと言ったAさんに、私は反対した。来年度も不合格になる確率が高いと思ったからだ。
2次試験で不合格になったなら、民間企業の正社員として、たとえブラックでも、数年がむしゃらに働き、自分の力を高めてから、もしその気があるなら再受験すればいいと。
実際、ずるずると2次試験を受け続け、いつのまにか30になり、不本意なフリーターになった人を、何人も見てきたからだ。
今日、Aさんが、第一志望の民間企業に内定したとあいさつにきてくれた。
明るい表情で、やる気に満ちていたので、安心した。
引きときは引く。それは後退ではなく、飛躍のための準備だ。