NHKの朝ドラ「まんぷく」で、主人公の母親(松坂慶子)は、何かあるたび、「私は武士の娘です」と宣言する。
明治元年の1868年から、朝ドラの世界である1940年代前半まで約75年、今年はその戦時中からさらに75年経った明治151年である。さすがに、「私は武士の娘です」というフレーズは日常生活では聞かなくなった。
武士の文化は、恥の文化である。生き恥をさらすより切腹を選んだ。
自分の事を棚に上げて言うと、「モノづくり大国」日本の製造業ではデータ偽装が横行し、官僚は公文書を改ざんし、障害者の数を水増しする。恥も外聞もなく、という表現が妥当し、余裕が感じられない。
サッカー日本代表はサムライブルー、野球は侍ジャパンと呼ばれる。
日本人がサムライの子孫ならば(大多数は農民だったが)、サムライのイメージだけでなく、潔癖さも引き継いでいかなくてはならない。
インチキが横行するニュースを聞くたび、もう一度サムライのDNAを再確認すべき時期に来ているような気がする。