近年、市役所の人事担当者の頭を悩ませているのは、銀行員の採用ではなかろうか。
UPAにも多くの銀行員の方が相談に来られるし、受験会場でも同僚に会ったという話をよく聞く。
投資信託を売るのに嫌気がさした、将来人員削減の波に飲み込まれるのではないか、というのが主な理由のようだ。
新卒で銀行に採用された方は、平均を上回る優秀な人が多い。市役所でも手堅く仕事をしてくれるはずだ。
しかし、10人採用のところ10人とも銀行出身というわけにはいくまい。
今後の生き残りをかけて、人口分捕り競争を繰り広げているそれぞれの市役所にとって、人材の多様性は確保しておきたいところだろう。市役所はアイディアを求めている。
とすると、銀行員であるということが市役所への転職にとってマイナスに働く可能性も高くなったということになる。
実際、UPAの会員のうち、早い段階で不合格になる銀行員の方が目立つようになった。
どうすれば、銀行員から市役所職員へ、転職できる確率を上げることができるだろうか。
仕事からアピールできることが似てくるのはある程度まで避けられない以上、ある政策、できれば人口増加政策を徹底的に研究するとか、趣味・特技からアピールできるものなど一味違うものを上乗せするとか、のがいいのではないかと思われる。
それにしても、銀行の上層部は人材の流出をどのように考えているのだろうか。