違憲状態から違憲

　今の衆議院議員も参議院議員も、最高裁から「違憲状態」とされた選挙制度で選ばれたセンセーである。
　民意を正しく反映していない灰色の議員たちが、違憲の疑いが極めて濃い、限りなく黒い法律で、国民の平和な暮らしを、真っ黒に塗りつぶそうとしているように見える。最高裁は、「違憲」と判断すべきだった。
　前回の総選挙では、安保法制ではなく、消費税が主な争点であった。なんで今ごろ総選挙？という時期で、民主党政権への失望感が続いているうちに、さらに基盤を固め、長期政権を実現しようという選挙であった。

　「アメリカが「世界の警察官」を続ける力がなくなってきました。同盟国アメリカが、日本は『副署長』をやってくれと頼んできました。日米同盟は、日本の生命線です。重要なんです。一方で、中国の驚異が高まっています。北朝鮮の動きも心配です。今こそ、憲法9条を改正して、日本も、集団的自衛権をもち、世界平和に積極的に貢献すべきときです。国民の皆さん、憲法改正に賛成ですか？反対ですか？」

　本当に必要なら、正々堂々と国民に問うべき事柄なのだ。憲法改正国民投票が難しいなら、総選挙をやるべきなのだ。
　みんなで議論して、多数決で決めるべき事柄を、たった一人で決めることは、中国ならいざ知らず、許されるわけがない。

　なぜ、日本国民は軍国主義を止められなかったのだろう。
　なぜ、ドイツ国民はヒトラーを止められなかったのだろう。
　アベノミクスというアメを先にばら撒いて、反対しにくい雰囲気を作り上げ、あとから強面ぶりを発揮する。
　安倍晋三という男は恐ろしい。