朝5時に起きて、湯を沸かし、窓を開けて空気を入れ替え、味噌汁を作るのが、日課になった。
今朝の具材は、もやしと油揚げとネギ。前にテレビで、中華料理の一流と言われるシェフが、安いもやしも愛情を込めれば立派な食材になると、ヒゲをとることを勧めていたのを見て、とらずにはいられなくなった。妻は、気にならないというのだが、とらずにはいられない。
ひと袋20分ぐらい、黙々と、今朝は宇宙のことを想像しながらとり続ける。「宇宙ともやしと私」。「いいね」がもらえそうなフレーズだ。途中でいやになるが、とり続ける。机の上は汚いが、意外と几帳面なところもある。
最後まで、無心で取ることができるようになったら、もやし教の開祖になろう(笑)。10年先か、100年先か。それでも宇宙では一瞬にすぎない。
出勤前、 「お父さん、最近、味噌汁薄いよ」と高2の娘に言われた。面目ない。私の中の宇宙の中心は、彼女である。