東洋経済の記事に、「ブラック化する学校」というのが目に止まった。いわゆる非正規雇用の教員は全国の小中学校で12万人弱、高校や特別支援学校、都道府県が独自に採用している分まで含めると、20万人に上ると推定されているという。
常勤講師はまだ恵まれているが、非常勤講師の中には複数の学校やコンビニなどのアルバイトをかけもちしたり、さらには生活保護を受けたりする人もいるという。教材研究などは無給だから、まさに、ブラック企業である。背景には、国からの教員の給与の国庫補助の上限があるらしい。公教育のど真ん中で、とんでもないことが横行している。教員の世界が階層化しているのは、教員同士の連携という点でも問題だろう。
3年、5年、10年、20年…。不合格が続いている人に、1回で合格してもらうのがUPAの役割だ。教員に向いていると実感できる人に、合格してもらうのはうれしい。
合格者を輩出しても、非正規雇用の教員数が減らないのは残念だが、やむを得まい。縁があった人が、「階層」の階段を一歩上がるサポートを、あと数年続けていきたいと思う。