公務員試験に落ちた人のための成績開示制度がだいぶ一般的になった。
試験に落ちれば、落ち込む。それは、当然だ。
成績開示に行けば、傷口に塩を塗り込むようなもので、さらに落ち込むこともあるかもしれない。
落ちたら、来年度、もう一度受験するか、諦めるか、迷う。それも当然だ。
2年目、3年目受けて、いつの間にか30になって、受験年齢の上限を過ぎたという人に何人も会ってきた。
もっと早くに、受験相談に来てくれたら、少しはましなアドバイスができたかもしれないのだが。
傷口から新たに出血するとしても、成績開示には行くべきだ。
教養試験、論作文試験、集団討論、面接試験などの得点、順位などを教えてくれるところが多い。
例えば、ある試験の点数が「10」だと、何回受けても不合格になる、ということを発見したこともあった。
25年以上、数千人の受験者と話をして気づいたことは、他にもいろいろある。
思うどおりにいかないことが多いのは、人生ではフツウのことである。自分だけではない。
世間から「成功者」と思われている人でも、小さな挫折はしょっちゅうしている。
「あなたはもっと別の道を歩みなさい」と神様が告げていると感じて、早めに方向転換した方がよいこともある。