受験相談会に参加した大学生の方から、ここの受講システムは変わってますね、と言われた。そうかな?
大学で実施している公務員試験受験対策講座は、受講生が全員大学生なので、教養・専門・面接対策等をすべてセットにした講座でうまくいく。
UPAが2001年に開講した当初、講師が全科目を講義をする通学講座だけをやっていた。その後、通学できない人のための通信講座を始めた。
2007年に、宇都宮市の教養試験が民間企業が実施する試験に変更してから、要望の多様性にどう対応するか難しくなった。受講生も、高校生、大学生、就職浪人生、フリーター、社会人、と実に多彩である。
多様性には目をつぶり、これまで通り、セットにした講座を受講してもらうという方法がある。
小回りがきく小規模塾の特長を活かし、多様性にできるだけ応えるという方法もある。UPAは方針としてこちらを採用した。
地方公務員の事務系に限っても、宇都宮市だけ受験する人、宇都宮市と他の市役所を受験する人、県庁や市役所など幅広くを受験する人がいる。栃木県庁の教養試験には、選択解答制がある。栃木県教員採用試験には、1次試験免除者もいる。これらの要望を一つのセットにした講座にすると、不都合や不満が生じる。
結局、教養・専門試験のうち苦手な科目だけを受講できる科目選択制を採用した。面接重視の傾向が強くなると、独学では難しい面接・論作文・集団討論などの対策も選択受講できるようにした。バラバラに申し込むとかえって割高になるという点は、時間回数無制限のコースを設けることで解決しようとした。
うまくいったものもあるが、受講生のリスクを軽減すると、利益が少なくなるという新たな難題に直面した。
でもまあ、この仕事が好きだから、あと数年は、赤字覚悟でがんばりたいと思う。